地震

M9級「超巨大地震」〜北海道東方沖で今後30年間に40% 「切迫のおそれ」

 北海道の東方沖で今後30年以内にマグニチュード(M)9クラスの超巨大地震が発生する確率は「最大40%」だと政府の地震調査委員会が19日発表した。林芳正文科相は同日の会見で「東日本大震災と同じ規模の地震発生が切迫している可能性が高い」と述べた。

 

 北海道の襟裳岬からカムチャツカ半島に伸びる千島海溝は、太平洋プレートが北米プレートの下に沈み込んでいて形成された溝状の地形で、南側の日本海溝に続いている。

 

 1839年以降、千島海溝を震源とするM7以上の地震が相次いでおり、近年では2003年9月の十勝沖地震(M8.3)と、1973年6月に根室半島沖地震(M7.8)が発生している。

 

 今回、地震調査委員会は、十勝沖地震が発生した翌年に発表して以来、13年ぶりに千島海溝沿いの地震活動について見直し、東日本大震災と同規模のM9クラスの可能性について検討した。その結果、十勝沖から根室沖〜択捉(えとろふ)島沖を震源域とするM8.8以上の超巨大地震が起きる確率は、7〜40%だった。

 

 北海道東部の太平洋側では、沿岸から1〜4キロ内陸まで浸水するような津波が17世紀に発生していたことが、過去の津波の堆積物から推定されており、同規模の地震が平均約340〜380年ごとに発生すると予測される。17世紀の発生から、すでに400年程度経過していることから、地震調査委員会は「発生が切迫している可能性が高い」と結論づけている。

 

 調査委員会は、M9クラス以下の地震についても今後30年以内の発生確率を発表。それによると、根室沖ではM7.8〜8.5が70%程度、色丹(しこたん)島沖と択捉島沖でM7.7〜8.5が60%、十勝沖ではM8〜8.6が7%としている。

 

 多くの大地震は、陸に近いプレートの境界の深部で発生するが、北海道東方沖のような海溝で起こる地震は、プレート境界で発生したり、海側のプレート内部の破壊によって起こることから、巨大津波を引き起こしやすい。

 

 千島海溝で発生した地震は、南海トラフなどと比べると歴史的資料が乏しく、震源域の特定が難しいという問題がある。調査委員会は引き続き、より高精度な予測技術の確立を目指すとともに、「東日本大震災と同規模の超巨大地震の可能性が北海道に切迫している」としている。

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