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オオカミとヒグマが一触即発 アラスカで決着がつく!(動画)

 百獣の王ライオンと密林の王者トラが戦ったら、どっちが勝つだろう?……子供のころ誰しも一度は考えたことがあるこの疑問。実際には、生息地域が異なる両者が自然界で戦うことがないため雌雄が決したことはないものの、アラスカではヒグマとオオカミが一触即発の危機に陥った。

 

 北米最高峰のマッキンリー(デナリ)山があるアラスカ州のデナリ国立公園は、州全体の8分の1を占める広大な自然保護区。平均標高が1000メートルと、高い樹木が生育し、森林を形成する限界地域にあるため、ツンドラ地帯と豊かな高山植物が見られる観光客で人気のエリアだ。

 

 その観光客の前で昨年、オオカミとヒグマが対決する場面が見られた。観光客が乗った車が走るルートをオオカミが歩く後ろをヒグマが追走。

 

 一瞬のにらみ合いがあったが、かなりの体格差があるにもかかわらず、オオカミはまったくひるむことなく、ヒグマは視線をはずして、ためらうようにすごすごと反対側の林のなかに姿を隠した。その後、オオカミはもう一頭の仲間と共に、クマの背後を追うように木々の間に進んで行った。

 

 

 一部始終をカメラでとらえた観光客は、目の前で迫力あるバトルが始まるかとワクワクして待っていたが、オオカミのひとにらみで流血の大惨事が避けられたことでホッとしたともいう。

 

 イエローストーン国立公園の自然保護区で、野生のオオカミの保護活動を行っているダグ・スミスさんは、この動画を見て、本来ならばオオカミはヒグマの相手にはならないと指摘し、「ヒグマにとって、素早い動きのオオカミは、自分のまわりをブンブン飛び回る蚊のようなうるさい存在。一対一では勝負になりませんが、イエローストーンでは、24頭のオオカミの群れがヒグマの獲物を奪おうと戦いを挑む場面を見たことがあります」と述べた。

 

 そのうえで、オオカミに仲間がいたことを認めたヒグマが、二頭を相手に戦って無駄にエネルギーを消耗することを避けようと判断した可能性があるとして、「もしかしたら、ヒグマの行く先には生まれたばかりの子グマが待っている巣穴があるのかもしれませんね」と話している。

 

 文字どおり「負けるが勝ち」の賢明な勝負だった。

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