宇宙

「身長9cm伸びた!」金井さん ISS滞在3週間で急激な変化

 昨年12月半ばから国際宇宙ステーション(ISS)で長期滞在ミッションを続ける日本人宇宙飛行士・金井宣茂さんは9日、宇宙到着後に身長が9センチ伸びた事実を公式ツイッターで明らかにした。日米露3カ国から宇宙飛行士6人が参加する今期のクルーの中で、最ものっぽの金井さん、「帰りのソユーズ宇宙船の座席に体が収まるだろうか」と今から心配しているという。

 

 宇宙航空研究開発機構(JAXA)の9日の発表によると、年末年始を地上400キロのISSで過ごした金井さんは現在、アルツハイマー病の原因とされる「アミロイドβ(ベータ)」といタンパク質が形成されるメカニズムを調べるための実験を中心に、さまざまな研究作業を続けている。

 

 地上から金井さんの実験をサポートする自然科学研究機構の加藤晃一教授によると、アミロイドβタンパク質が集まってできたアミロイド繊維が蓄積されると、神経細胞に変化が起こり、脳が萎縮してアルツハイマー病が発病すると考えられている。

 

 宇宙では、重力の影響で発生する対流が起こらないため、タンパク質の分子が規則正しく配列し、地上では得られない高品質なアミロイド繊維ができると期待されていることから、金井さんは日本実験棟「きぼう」の研究設備を利用して、温度4℃でタンパク質を結晶化させる実験を行なっている。

 

 そんな金井さんだが、9日には「重大な報告」と題して、「な、な、なんと身長が9センチも伸びていた!」と述べて、「たった3週間でニョキニョキと。こんなの中高生のとき以来です」と驚いている。

 

 金井さんは帰りの宇宙船に座れるかと心配しているが、これは脊髄の椎間板(軟骨)が重力から解き放たれた影響で伸びているのが原因。ひとつの椎間板あたり、平均して1ミリ程度伸びるため、たいていの宇宙飛行士が1〜2センチ身長の変化を経験している。

 

 2016年にISSに滞在した大西卓哉さんは「背骨の痛み」をしきりに訴えていたが、油井亀美也さんは「身長が伸びきれば痛みも消えます」と励ましていた。

 

 もちろん地上に戻れば元に戻る見通しで、かつてISSに1年間滞在した米国のスコット・ケリーさんは、地球に帰還して2日以内に5センチ伸びた身長が元通りに縮んでしまった。

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