感染症

ペットから感染「コリネバクテリウム・ウルセランス」2016年に死亡

 飼っている犬や猫から感染するジフテリアによく似た症状の「コリネバクテリウム・ウルセランス」が原因で、2016年に国内でふたりが死亡していたことが明らかになった。厚生労働省は今月、都道府県や自治体に情報提供し、注意を呼びかけた。

 

 この感染症は、犬や猫などさまざまな動物から感染する病気で、「コリネバクテリウム・ウルセランス」という細菌が原因で、ジフテリアによく似た症状を引き起こすもの。

 

 感染初期は風邪によく似た症状で、その後、喉の痛みや咳などとともに、扁桃腺や喉などの気道に、灰白色がかった膜のようなものや、白っぽい膿(白苔)ができる。症状が重くなると気管支肺炎から呼吸困難を起こし、死亡する場合もある。

 

 厚労省によると2001年から2017年11月末までに、国内では25人の感染例が確認されており、このうち2016年5月には、野良猫3匹に餌をやっていた福岡県在住の女性が呼吸困難に陥り、救急搬送されて3日目に死亡したケースが報告されているほか、同年3月には岡山県で犬を飼っていた患者が、化膿性リンパ節炎で、発症してから2カ月後に亡くなっている。

 

 菅義偉官房長官は15日の会見で「人から人への感染例は、国内では報告がなく、海外でも非常にまれだ」と説明したうえで、「治療法は確立している。過度に反応することなく冷静に対処してほしい」と呼びかけた。

 

 ペットがこの病原菌に感染すると、くしゃみや鼻水、目やに、皮膚疾患などの症状が現れるので、速やかに獣医師の診断を受け、抗菌薬の投与が必要だ。一方、保菌していても症状が出ないケースもあるため、動物と触れ合った後は手洗いするなどといった一般的な衛生管理をしてほしい。

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