歴史

防災歳時記8月6日ヒロシマとフクシマ

 今から68年前、1945年(昭和20年)の今日8月6日。言わずもがなだが、広島に原子爆弾が投下された。

 

 この1発の原爆により、当時の広島市の人口35万人のうち最大16万人が数ヶ月以内に死亡したと言われている。

 

 そして、それから68年経った現在でも、「原爆症」に悩む人々がいる。

 

 政府は平成20年に「原爆症」の認定基準を見直し、基準を緩和したが、それでもこの5年間のうちに申請した人の49%が却下され、全国で100人以上もの人が却下取り消しを求めて提訴しているとのこと。

 

 こうした状況を踏まえて、安倍晋三首相は、今日広島市の平和記念式典に出席し、原爆症について積極的に認定する方針を表明するとの報道がされている。

 

 原爆投下から68年経った現在も、わが国には毎年 約2000人の認定患者がいる。

 

 もう忘れてしまったかもしれないが、福島第一原発事故で放出された、放射性セシウム137の総量について、当時の原子力安全・保安院は約1万5000テラベクレルと推計し、発表していた。

 

 これは広島に投下された原爆で放出されたセシウム137の実に約168.5倍にあたるという。

 早とちりしないで頂きたいが、広島の原爆でなくなった方のほとんどが爆発時の爆風、熱線、中性子線、放射性物質などによるもので、「原子爆弾」ではない福島第一原発の事故を同列に扱うのは間違っている。

 

 原子爆弾と原発事故では放出される放射性物質の核種も違う。

 

 しかし、「原爆症」にかかった方の中には、爆発後に救助活動などのために爆心地近くに入って被ばくした人も多くいる。

 

 忘れてはならないことは、原子力を平和利用している原発の方が、兵器として作られたかつての原爆などよりも、いまや遥かに多い量の核物質をコントロールしているという事実。

 

 もちろんそれは長年の科学技術の進歩により可能になったことは言うまでもない。

 

 問題は、福島第一原発の事故が実際に起きてしまい、1万5000テラベクレルのセシウム137が放出され自然界に拡散してしまったという厳然たる事実。

 

 68年後に、これまでの「原爆症」と同じ問題を、再びこの国が抱えるようなことがないよう、福島第一原発で被ばくされた方や地元の方々の健康を祈るばかりだ。

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