感染症

北海道のキツネの寄生虫エキノコックス症 愛知県の野犬で確認

 北海道のキタキツネに寄生するエキノコックス症に感染した犬が愛知県の知多半島で相次いで3匹確認された。感染していたのは、いずれも動物保護管理センターが捕獲した野犬で、すでに寄生虫の駆除や殺処分されているという。

 

 エキノコックス症は、キツネや犬を宿主とする寄生虫で、日本では北海道のキタキツネに多く、毎年10〜20人程度の感染が報告される。原因は、エキノコックスに感染したキツネや犬の糞便に含まれる寄生虫の卵が人の口に入ることで感染。

 

 感染しても初期には自覚症状がなく、数年から10数年の潜伏期間を経て症状が現れる。エキノコックスは肝臓に寄生し、肝機能障害を起こして、疲れやすくなったり、黄疸などを引き起こす。自覚症状が出るころには重症化しているおそれがあり、治療には病巣部分を手術で切除するか、それが難しい場合は、寄生虫の成長を阻害し、増殖を防ぐ効果がある薬物を投与する。

 

 愛知県では過去にもエキノコックス症の報告があったが、患者は北海道での居住経験があったため、感染地は北海道だと考えられていた。28日の発表によると、名古屋市の南に位置する知多半島では、昨年4月から今年2月にかけて捕獲された野犬3匹から、エキノコックスの感染が確認された。

 

 感染した犬が捕獲されたのは、知多市と隣接する阿久比(あぐい)町、南知多町の3自治体で、このうち1匹は殺処分、2匹は寄生虫を駆除したのち、新たな飼い主に譲渡されているという。愛知県では2014年4月、阿久比(あぐい)町で捕獲された野犬1匹で感染が確認されていたが、その後、知多半島で捕獲された野犬の糞便検査を進めてきたところ、過去の検体からエキノコックス陽性が判明したという。

 

 愛知県は、野山に出かけた際にはよく手を洗い、野犬や野生生物にはむやみに触れないなどの予防を呼びかけている。

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