宇宙

岐阜で「隕石」発見相次ぐ!74年前に目撃された火の球の正体か?

 岐阜県内では最近、地球上には存在しない鉄とニッケル合金からなる隕石の発見が相次いでいる。持ち込まれた隕石を分析した岐阜成徳学園大学の川上紳一教授は、「発見場所や時期の情報から、74年前に岐阜市長良(ながら)上空に落下した火の球と関係がある」として、ほかにも隕石が見つかる可能性があるとしている。

 

 川上教授によると2017年6月、岐阜市内に住む三津村勝征さん(73歳)から、長良で拾ったという重さ約6.5キロの褐色の鉄の塊を持ち込まれ、成分分析を行った結果、地球上には存在しない鉄隕石であることが明らかになった。

 

 鉄隕石は成分組成の違いで13グループに分類されているが、三津村さんが発見したものはニッケル含有量が少なく、ゲルマニウムが多い「IABグループ」に属する鉄隕石と判明。国内で発見された鉄隕石はこれまでに8個しかなく、隕石発見も約15年ぶりだという。川上教授らは、国際隕石学会に申請して「長良隕石」と命名した。

 

 また長良隕石には、典型的な「IABグループ」特有の構造が見られないことから、「ヘキサドライト」と呼ばれる鉄隕石である可能性が高く、46億年前の太陽系誕生初期に隕石の母天体の惑星内部で起こった金属鉄とケイ酸塩の分離過程を探ることができる貴重な試料だという。

 

 長良隕石は今年6月まで、岐阜市科学館で公開展示されているが、先月22日、展示を見た市民から、10年ほど前に隕石の発見場所近くで似たような石を見つけたという連絡を受け、川上教授らが確認したところ、表面の特徴がそっくりな重さ9.7キロの鉄隕石だと判明した。長良隕石と同時に落下した可能性が高く、現在化学分析を急いでいる。

 

 さらに今月2日、隕石発見のニュースを見た岐阜県内の90歳の女性から、1944(昭和19)年秋に、岐阜市長良上空に出現した火球を見たという情報が寄せられた。女性は当時16歳で、兄が出征先で戦死した知らせを受けた直後だったことから、死んだ兄の魂が帰ってきたものだといって、家族で手を合わせたことから、時期をよく記憶しているという。

 

 川上教授は「岐阜市長良ではこれまでに2個の隕石が発見されており、いずれも長良橋と雄総(おぶさ)を結ぶ線上にあり、女性の目撃情報と符合する」として、ほかにも目撃情報がないか調べを進めるとともに、同時に落下した隕石がもっと見つかる可能性があると期待している。

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