医療技術

週5kg増える体重 2カ月で巨大化したコブを除去 米国の38歳女性

 米国で最近、過去最大クラスの巨大な腫瘍を取り除く外科手術が成功した。38歳の女性患者は、たった2カ月余りで重さ60キロまで巨大化した卵巣腫瘍のために、ひとりでは歩けず、車椅子を使うようになっていた!

 

 全米屈指の婦人科医や整形外科医など25人が参加して、5時間に及ぶ手術が行われたのは、米東部コネチカット州のダンベリー病院。今月3日の発表によると、38歳の女性はわずか2カ月余りで腹部がパンパンに膨らみ、その重さで歩行困難に陥った。CTスキャン検査の結果、卵巣に巣食う巨大な腫瘍の存在を明らかにした。

 

 ヴァーグン・アンディキャン(Vaagn Andikyan医師によると、この腫瘍は卵巣の表面を覆う上皮細胞にできる粘液性のもので、大部分は良性だが、悪性であった場合、病状がかなり深刻化するまで発見に至らないケースが多い。

 

 幸いにもこの患者は良性卵巣腫瘍だったが、週に4.5キロのペースで体重が増え続け、2カ月のうちに腫瘍部分だけで60キロ近くまで成長。巨大なできものが胃腸や血管を圧迫しているため、栄養失調状態が進み、心臓への負担も大きくなった。

 

 25人のドクターは、患者の体の負担を減らすために、腫瘍切除と腹部再建手術を同時に行う方針を決定。5時間の手術で腫瘍は無事に取り除かれ、卵巣は右を残して左は除去。引き伸ばされてダルンダルンになった皮膚も縫い縮められ、手術は無事終了した。

 

 卵巣腫瘍がなぜこれほど短期間で巨大化したか原因はわからないが、術後の経過は順調で、患者は2週間の入院生活を終えて、現在は自宅に戻っているという。

 

 日本婦人科腫瘍学会によると、卵巣腫瘍は小さいうちならば、無症状のことが多く、日常生活に支障はない。しかし腫瘍の付け根部分がねじれたり、破裂すると激しい痛みを引き起こす場合もある。また一定以上の大きさになると、膀胱や直腸を圧迫し、頻尿や便秘、リンパ管を圧迫し、むくみなどが起こることもある。

 

 スカートやパンツのウエストがきつくなっても太ったためだと思いこんで、診断が遅れるケースもある。定期的に検診を受けて早期発見につなげてほしい。

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