地震

【南海トラフ】伊勢湾〜三重県で最大M4.5の低周波地震と地殻変動を観測

 南海トラフ巨大地震について検討している気象庁は、先月中旬から下旬にかけて、伊勢湾から紀伊半島のプレート境界付近で深部低周波地震を観測したと発表した。同時期には、複数の観測点でわずかな地殻変動もあったという。

 

 四国の南から駿河湾にかけて伸びる南海トラフ沿いでは、今後30年以内に70%の確率でマグニチュード(M)8を上回る巨大地震が発生する可能性があるとされる。気象庁は今月9日に定例の検討会を開き、先月13日〜21日にかけて、伊勢湾から三重県にかけてのプレート境界付近の深さ10キロ以内を震源とするM3.6〜M4.5の深部低周波地震があったと発表した。

 

 このうち4月14日には、愛知県西部で相次いだ2回の地震で、いずれも震源の深さは6キロ、西尾市や高浜市などで最大震度4の揺れを観測したほか、愛知県から静岡県、長野県、三重県、滋賀県、奈良県など広い範囲で震度2以上の揺れがあった。

 

 また、愛知県と三重県では、ほぼ同時期に複数の観測ポイントでわずかな地殻変動を観測しているという。

 

 これらの深部低周波地震と地殻変動について、検討会では南海トラフ地震の想定震源域のプレート境界の深部で「短期的なスロースリップ(ゆっくりすべり)」が起きているのが原因だと推定しており、現時点では、「巨大地震発生の可能性が平常時と比べて相対的に高まったと考えられる特段の変化はない」と結論づけている。

 

 「スロースリップ」とは、地下のプレートの境界付近の断層がゆっくりとずれ動く現象で、南海トラフ地震の想定震源域では、海洋プレートの沈み込み地帯で繰り返し起こることがこれまでの調査で明らかになっている。

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