火山

北海道・十勝岳 火口付近で火山性地震が増加 火山性微動も観測

 

 北海道中央部の十勝岳では5月末以降、火山性地震が一時的に増加しており、今月10日にかけては地下の水蒸気やマグマの動きを示す火山性微動が5回発生していることを気象庁が11日に明らかにした。

 

 札幌管区気象台によると、十勝岳では5月29日と6月8日に火山性地震が一時的に増加したほか、継続時間が短い火山性微動が今月5日〜10日にかけて計5回発生している。

 

 これらの火山活動は、1962年6月から7月まで続いたマグマ爆発によって形成された「62-2火口」付近の地下浅くで発生していると考えられている。

 

 監視カメラによる観測では、「62-2火口」や振子沢噴気孔群では、2015年以来、噴煙量が高い状態が続いており、今月6日〜7日にかけて行った現地調査でも、噴気量の増加が確認された。また、GPS衛星を使った観測でも、2006年以降、山体膨張を示す地殻変動が観測されている。

 

 気象庁は天候の回復を待って近く現地調査を実施する予定で、登山者には火口付近など危険な地域には立ち入らないよう注意を呼びかけている。

 

 美瑛(びえい)町、上富良野町、新得町にまたがる標高2077メートルの十勝岳は、1962年6月29日に中央火口付近で噴火が発生し、飛散した噴石が鉱山事務所を破壊。5人が死亡、11人が負傷した。その翌日のマグマ爆発では、噴煙が高度1万2000メートルまで上昇。爆発音は火山周辺190キロ付近までとどろき、知床半島や南千歳方面まで火山灰が降った。

 

 その後も火山性地震の群発は続いていたが、1985年〜1989年にかけて断続的に噴火を繰り返し、2004年2月の小規模な水蒸気噴火を最後に噴火は起きていないが、火山性微動や地殻変動は観測されている。

 

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