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密猟者3人 ライオンに殺される「サイの角を狙った天罰!」南アフリカ

 今月初め、南アフリカ最南端の野生動物保護区にサイの角を狙った密猟者グループが侵入したが、野生のライオンの群れに襲われ、3人が死亡したとサファリ地区の管理人が発表した。

 

 アフリカ大陸最南端のポート・エリザベスから130キロほど郊外に位置するサファリ、シブヤ・キャンプ(Sibuya Game Reserve)によると、今月1日夜から2日未明にかけて、武装した密猟者グループが禁猟区に侵入。

 

 2日午前4時半ごろ、番犬の吠える声で目を覚ましたキャンプ場のスタッフは、遠方で複数のライオンが咆哮(ほうこう)を上げながら、大騒ぎしているのに気づいたが、そのときは「よくあること」としてベッドに戻った。

 

 しかしその翌日の7月3日、サファリガイドのひとりが6頭のライオンの群れの近くで、3人の人間の遺体を発見。周囲に消音器付きの銃や斧、ワイヤーカッターなどの切断器具のほか、食料や水なども散らばっていたことから、サイの角を狙って数日前から侵入していた密猟者がライオンに襲われた可能性が高いとして、警察当局に通報。現在、3人の身元を調べるとともに、他に仲間はいないか追跡を続けている。

 

 アフリカの野生のサイの保護運動を進めている英国の自然保護団体「セーブ・ザ・ライノ(Save the Rhino)」によると、アフリカ全土では、平均して毎日3頭のサイが密漁されており、特に生息数が世界最多の南アフリカでは、2017年1年間で、1028頭のサイが殺された。これは10年前の2007年に比べると約80倍に増えており、過去10年間で7245頭が密猟者の手にかかっている。

 

 密猟者の目当ては、がんや二日酔い、精力増強など万病に効くと信じられている漢方薬の原料として中国やアジアで珍重されているサイの角。しかしサイの角は、毛や爪などと同じケラチン質という硬いタンパク質で、科学的効果は何もない。

 

「セーブ・ザ・ライノ」は消費者に対する啓蒙活動を進めるとともに、国際的な密漁組織に対する取り締まりを厳しくしなければ、今年3月にケニアで死んだキタシロサイの最後のオスのように、絶滅への階段を転げ落ちるだろうと警告している。

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