医療技術

長崎・福岡・高知・愛媛は日本脳炎に要注意 小1〜高3が危険

 日本脳炎は蚊の一種「コガタアカイエカ」に刺されることで感染する伝染病で、国内でも1960年代までは毎年夏から秋にかけて1000人程度が発症していたが、ワクチン接種が進み、最近は発症者も年間数人程度にまで減っている。

 

 日本脳炎の発症率はウイルスに感染した人の「数百人に1人」と低いが、発症した場合の致死率は約20%。

 

 半数は治っても脳にダメージを受け、「まひ」などの重篤な後遺症が残る。

 

 さらに日本ではかつて予防接種後に重い病気になったケースが発生したことから、2005年(平成17年)から2009年(平成21年)まで、日本脳炎の予防接種を国や地方自治体が勧めなかった時期があった。(いわゆる「積極的勧奨の差し控え」)

 

 その後、新たなワクチンが開発されて、現在では予防接種が進められているが、この「積極的勧奨の差し控え」の期間に接種年齢を迎えた子どもの中には、現在も抗体がなく、日本脳炎に感染・発症する危険性がある子どもがいる。

 

 標準的な接種年齢で考えると、現在の小学校1〜4年生と高校3年生が「抗体がない可能性のある子ども」にあたる。

 

 元々、予防接種が進み「発症者」が減っただけで、日本脳炎ウイルスが日本からいなくなったわけではない。

 

 コガタアカイエカは、日本脳炎ウイルスに感染したブタなどの血を吸ってウイルスを対内に取り込み、人間の血を吸う時に、そのウイルスを媒介する。

 

 このため厚生労働省ではブタの日本脳炎抗体を定期的に調べ、抗体が陽性だった地域を、「日本脳炎ウイルスが蔓延もしくは活動していると推測される地域」として注意を呼びかけている。

 

 今月16日の最新の調査によれば、抗体保有率80%以上の「危険地域」は長崎県、福岡県、高知県、愛媛県の4県で、抗体保有率50〜79%以上の「注意地域」が佐賀県、大分県、熊本県、鹿児島県、沖縄県、三重県、富山県の7県。

 

 発症シーズンは秋まで続くので、特に抗体保有率の高いこの11県で、年齢が該当する子どもは、予防接種の回数が十分かどうかなどを確認して、予防に万全を期すことが重要。

 

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