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福島第一 故吉田元所長が自衛隊に宛てた手紙を初公開

 7月9日に逝去した東京電力福島第一原発の吉田昌郎(まさお)元所長が、震災から3日後に発生した福島第一原発3号機の爆発事故に巻き込まれた自衛隊員に宛てたお詫びの手紙が、防災情報サイト「ハザードラボ」の特集記事で初めて公開された。

 

 この手紙は、当時の陸上自衛隊のトップ火箱芳文元陸上幕僚長の視線から東日本大震災時の災害派遣についてドキュメントした連載『事に臨んで』の中で公開されたもので、3号機爆発事故から約4ヶ月の2011年7月下旬に書かれたもの。

 

 2011年3月14日に発生した福島第一原発3号機の水素爆発では、冷却水の補給作業を行っていた陸上自衛隊中央特殊武器防護隊の岩熊真司隊長(1佐)始め6人の自衛隊員が爆発に巻き込まれ負傷したが、今回の手紙は、その4ヶ月後に岩熊1佐に宛てた「お詫び」の文面。

 

 手紙には、事故に巻き込まれて負傷した隊員に対し、「お詫びのしようもなく、ただただ皆様の命にかかわらないことを祈っておりました。(中略)ご本人様のみならず ご家族のお気持ちを察すると何ともお詫びのしようもないことと思っております」などと、福島第一原発の最高責任者としての責任と、深い痛恨の念をにじませており、福島第一原発を必死で守ろうとした故人の人柄をしのばせている。

 

 この手紙は、故人の食道がんが発見される約4ヶ月前、体調不良を押して4号機燃料プールの補強工事の陣頭指揮をとっている最中に書かれたもの。

 

 故吉田氏は、食道がんのため7月9日に、満58歳で逝去。今月23日には「お別れの会(告別の会)」が東京・青山でとり行われ、安倍晋三首相のほか、菅直人元首相、海江田万里元経済産業相など、原発対処にあたった当時の閣僚らが献花に訪れている。

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