歴史

防災歳時記10月12日破壊的な台風の時代

 今から34年前、1979年(昭和54年)の今日10月12日、台風20号は沖ノ鳥島南東海上で、中心付近の気圧が「870ヘクトパスカル」に発達した。

 

 観測史上世界で最も低い中心気圧の台風。

 

 この台風20号は、7日後の10月19日に和歌山県に上陸、その時の中心気圧は965ヘクトパスカル。

 

 その後、本州を縦断して、北海道釧路市付近に再上陸し、温帯低気圧に変わる。

 

 ところが温帯低気圧に変わった後に再び勢力が発達し、10月20日に950ヘクトパスカルに。

 

 そしてアリューシャン列島へと去っていった。

 

 この台風20号での死者・行方不明者は115人。負傷者は543人を数えた。

 

 870ヘクトパスカル。

 

 つまり海面上の気圧が上昇気流によって、標高1500メートルぐらいの山に登った時の気圧ぐらいまで下がっているということ。

 

 恐るべきエネルギー量だ。

 

 台風のエネルギー源は暖かい海面から供給される水蒸気。

 

 台風が発生するためには海面水温が26〜27℃以上でなければならず、発達して移動していくためには28℃以上でなければならない。

 

 通常は日本列島に近づくにつれて海面水温が低下し、エネルギー補給を断たれ、勢力は次第に弱まっていく。

 

 しかし地球温暖化の影響か、今夏の日本近海の海面水温は異常高温だった。

 

 8月中旬には四国・東海沖でも29.7℃、沖縄近海では30℃を超えている。

 

 この水温だと、日本に近づいても台風はエネルギーを断たれることなく、勢力を発達し続けたまま日本上陸が可能になってしまう。

 

 

 「地球温暖化は災害対策コストを劇的に急騰させる

 

 

 米国のオバマ大統領が演説で言ったとおり、21世紀の日本にとって、地球温暖化の代償の一つが「勢力の弱まらない台風」と懸念されている。

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