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「高校の質」で年収に差が 双生児で比較調査 内閣府

 内閣府の経済社会総合研究所は、遺伝的形質や家庭環境が類似する双生児の調査を行った結果、「高校の質」の差が将来的な「年収の差」に影響するとの実証分析を発表した。

 

 この研究は慶應義塾大学の中室牧子准教授らの研究チームが行なったもので、20歳から60歳の4700人の双生児を対象にしている。

 

 また「高校の質」については、「生徒数」、「生徒に対する教師数の割合」、「就職率(進学しなかった生徒の割合)」などの指標をを使って数値化、学力については予備校が公表している入試難易度、つまり「偏差値」を用いている。

 

 遺伝的形質も家庭環境もまったく同じ一卵性双生児の場合、意外にも「高校の質」が大学入学時点の学力(=合格した大学の偏差値)に影響を与えることはなかったが、二卵性双生児の場合には「高校の質」を示す一部の指標と学力の間に明らかな相関が見られた。

 

 このことは「学力の差」を決定づける大きな要因は、「高校の質」よりも「遺伝的形質」や、今回の調査では観察されていない「家庭環境」などにあることを示唆している。

 

 一方で一卵性双生児に対する調査からは、「高校の質」、特に「生徒一人当たりの教師数」が、社会に出てからの年収に影響を与えることが明らかになっており、「子どもの将来」を考えた時には、単純に偏差値だけでなく、入学する「高校の質」を考慮することも重要な要素との結果になった。

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