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秘密保護法案閣議決定「記者は処罰対象じゃない」官房長官

 政府は25日午前、機密情報を漏らした公務員らへの罰則規定を強化した特定秘密保護法案を閣議決定し、同日国会に提出する。

 

 特定秘密保護法案については、国民の知る権利などを侵害するおそれがあると指摘する声もあるが、この懸念について菅義偉官房長官は25日午前の記者会見で、「いろんな不安については、審議過程の中でしっかりとその審議を通じて国民にも説明していきたい」との考えを示した。

 

 また民主党が情報公開法の改正案を提出する構えを見せていることについては、「(特定秘密保護法と)情報公開法との整合性については国会の中でご判断いただくことだろうと思っている」との姿勢。

 

さらに「報道の自由を侵害する懸念」については、「報道機関の通常の取材行為は処罰対象のものではない。このことはかつて『外務省秘密漏えい事件』の最高裁判決でも明らかになっているから、そうした判決を踏まえて本法案では報道または取材の自由に十分配慮しなければならないと規定する中で、処罰対象にならないことは明らかにしている」と述べている。

 

外務省機密漏えい事件」とは、佐藤栄作内閣当時に沖縄返還にからんで日本政府が返還費用の一部を肩代わりするとの米国との密約を、毎日新聞の記者がスクープしたもの。

 

 同記者は外務省の女性事務官を通じで機密書類を入手していたことから両人とも国家公務員法の「機密漏えい」と「教唆」の罪に問われていた。

 

 これに対し最高裁は昭和53年に、記者が「女性事務官をそそのかした」ことについては、「取材の自由」のもとにすべてのやり方が許されるものではないことを示す一方で、取材行為は「公務員の守秘義務」と対立するものであり、「それが真の報道の目的からでたものであり、その手段・方法が法秩序全体の精神に照らし相当なものとして社会通念上是認されるものである限りは、実質的に違法性を欠き正当な業務行為というべき」としている。

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