歴史

防災歳時記10月30日国際競争力としての道徳

 今から123年前、1890年(明治23年)の今日10月30日、「教育二関スル勅語(教育勅語)」が道徳教育の基本として発布された。

 

 「朕惟フニ我ガ皇祖皇宗国ヲ肇ムルコト宏遠二……

 

 今では、知っている人も少なくなったが、昭和の時代には、戦前教育で「修身」の時間に意味も分からず丸暗記させられた人がたくさんいた。

 

 終戦になり、GHQから軍国主義教育として「ダメ出し」をされたわけだが、1950年代には、「修身」は、新たに「道徳」の時間として再開され、現在では年間35単位時間が設けられている。

 

 しかし「道徳」の時間は「正式の教科」ではない。

 

 「教科」とは「点数評価」、「専門の教員免許」、「検定教科書」がワンセットとなる。

 

 「道徳の成績は5だったよ」なんて通信簿は当然ないので、学校や教師によってはおざなりになっているケースも少なくない。

 これに対し、文部科学省の有識者会合では小・中学校の道徳の授業を「特別の教科」に格上げする案が検討されている。

 

 いじめ、自殺、ネットなどでのさまざまな問題。

 

 今こそきちんとした「道徳教育」が必要な時代なのではないか?という問題意識からだ。

 

 あまり説教じみたことも言いたくはないが、この「道徳=モラル」の問題は、単に社会問題だけでなく、日本の競争力にも関わっているのではないか、と最近は感じている。

 

 子供のころ(昭和のころ)、ハリウッド映画などによく出てくる、ニューヨークのカフェやダイナーの店員の態度の悪さにビックリした記憶がある。

 

 自分の回りの商店街のおじさん、おばさんや駅前の洋食屋のウェイトレスのお姉さんがそんな対応を取るとは到底考えられなかった。

 

 「外国はこわい」、と正直思った。

 

 しかし、いまやそんな「ぞんざいな対応」は当たり前になった。

 

 一時は、「外国人労働者の質の悪さ」が言われていたが、いつの頃からかコンビニなどでも外国人店員の方が日本人より対応がよく、気配りのできる人が増えた気がする。

 

 高度経済成長期の日本の競争力の一つは、その独特の文化と伝統が作り上げた世界でも類いまれな「顧客満足度」と「気配り・配慮」にあったとも思える。

 

 ちなみに外国で「宗教教育」の時間はよくあるが、いわゆる「道徳」の授業はあまり例がない。

 

 「『道徳=モラル』なんて説教臭いこと言ったって一文の得になるか!

 

 いや、なる。

 

 モラルが向上することは、単に社会的な問題を解決するだけでなく、この国の国際競争力に資すると最近は思えている。

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