医療技術

本人意思表示の脳死判定 3年間で34人にとどまる

 脳死時の臓器移植について普及・啓蒙を進めるため運転免許証や保険証に臓器移植の本人意思を記載できるなどした「臓器の移植に関する法律の一部を改正する法律(臓器移植改正法)」が施行されてから3年あまりが経つが、厚生労働省が29日に発表した報告書によると、この3年間に本人意思表示による脳死判定は34人にとどまり、改正法施行前とあまり変わらないことが明らかになった。

 

 同報告によれば、平成22年7月17日の臓器移植改正法施行から今年9月末日までの3年あまりで、151人が脳死と判定されているが、うち117人は本人の書面による意思表示がなく、家族の承諾に基づき脳死判定されたもので、本人の意思表示があって脳死判定されたのは34人にとどまっている。

 

 一方で、臓器移植の希望者は今年9月末日現在で、心臓271人、肺215人、心肺同時5人、肝臓375人、腎臓1万2316人、肝腎同時12人、膵臓42人、膵腎同時149人、小腸2人などとなっている。

 

 また臓器移植の結果については、平成9年10月(臓器移植法の施行日)からの約16年間で、心臓が5年生存率で94.1%、肺が同72.4%、肝臓が同80.9%、腎臓が同90.9%、膵臓が同95.1%、小腸が同64.3%。

 

 厚労省では、本人意思表示による脳死判定数が増加していないことから、一人ひとりが臓器を「提供する」「提供しない」に関わらず、意思表示をするように普及啓蒙に取り組んでいる、としている。

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