医療技術

札幌でタミフル耐性変異インフルウイルスを確認

 国立感染症研究所は6日、今シーズンに北海道・札幌市でインフルエンザ患者から分離したA(H1N1)pdm09ウイルス(2009年に世界的大流行を引き起こした新型インフルエンザウイルス)が変異し、抗ウイルス剤のタミフル(オセルタミビル)ラピアクタ(ペラミビル)に耐性を持っていることを確認した。

 

 このスクリーニングでは、患者から検出されたA(H1N1)pdm09ウイルス5株すべてが、タミフルとラピアクタに対する耐性を有していたほか、11月中旬に札幌市内の病院に収容された重症インフルエンザの患者から分離したA(H1N1)pdm09ウイルスも、タミフル、ラピアクタに対する耐性を有していた。

 

 これらのウイルスはタミフルやラピアクタに対する感受性が500倍以上も低下しているが、一方でリレンザ(ザナミビル)イナビル(ラニナビル)といった抗ウイルス剤に対する感受性は保たれているとのこと。

 

 一般に、抗ウイルス剤への耐性を持ったウイルスは、安定性・適応性が低く、伝播・生存には不利(つまり、流行する可能性は低い)と考えられているが、今回札幌市で見つかったウイルスは複数の変異の結果、安定性や適応性が保たれており、本来のウイルスを超える感染・伝播力を獲得していると考えられる。

 

 米国やロシアなどではこれまでも「抗ウイルス剤耐性」を持つ変異ウイルスの検出例が増えているが、今シーズンは国内でも、タミフルやラピアクタという有力な抗ウイルス剤が効かない症例が増える可能性が懸念される。

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