歴史

防災歳時記1月21日 青瓦台襲撃未遂 そこにソウルはなかった

 今から46年前、1968年の今日1月21日、韓国ソウル市で、朴正煕大統領(現在の朴槿恵大統領の父親)と閣僚の暗殺を企図した青瓦台(韓国大統領府)襲撃未遂事件が発生した。

 

 実行犯は、北朝鮮特殊部隊の31人。

 

 しかし青瓦台の約800メートル手前で警察の検問を受け、その場で自動小銃を乱射して逃亡。

 

 軍と警察による2週間の捜索により、1人が逮捕、29人が射殺、1人が自爆した。

 

 朴正煕大統領は激怒し、米国のジョンソン大統領に、北朝鮮に対し報復すべきとの書簡を送っている。

 

 

 しかしそれにしても、なぜこの北朝鮮の作戦は失敗したのか?

 

 特殊部隊の一行31人は韓国軍の制服で変装し、38度線を突破し、まず韓国領内に侵入した。

 

 この時点では、韓国軍とも遭遇せず、事態は隠密裡にうまく進んだ。

 

 しかし、その後が「事前の想定」と大きく違っていた。

 

 どこまで歩いても、北朝鮮で聞いた「荒廃したスラムのような町 ソウル」は姿を現さない。

 

 それどころか、次第に町の明かりは増え、明るくまばゆい巨大な都市が近づいてくる。

 

 思いあまって、一行は最初に出会った韓国人2人に聞いた。

 

 

「訓練中に道に迷った。ソウルへの道を教えてくれ」

 

 

 明らかに変だ。だって煌煌と明るく光るソウルの街並みが眼下に広がっている。

 

 道を教えた後、この2人はすぐに警察に通報した。

 

 そして検問、ということに相成ったわけだ。

 

 

 「情報統制」とか「思想教育」というのは、こういうこと。

 

 ちなみに生き残った唯一の特殊部隊員は、現在もソウル市内で牧師として静かに暮らしている。

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