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最強の生物はヒル? 氷点下196℃で丸一日生き抜く

   東京海洋大と農業生物資源研究所の研究チームは、氷点下196℃の環境で丸一日凍結させても生きているヒルを発見した。氷点下でほとんどの生物は生きられず、これほどの耐性を持つのは極めて珍しい。


   このヒルはクサガメなどに寄生する「ヌマエラビル」で、別の実験用に氷点下80℃で半年間、冷凍保存していたカメを解凍したところ、ヌマエラビルが動き出したのを偶然見つけたという。


   そこで、ヌマエラビルだけを改めて氷点下196℃の液体窒素で24時間冷やしたところ、生存が確認された。氷点下90℃では別の5種のヒルは全て死んだのに対し、ヌマエラビルは最大2年8ヶ月生き続けた個体もあった。


   無代謝の特殊な状態になればクマムシなども低温に耐えられるが、ヌマエラビルは通常の状態で強い耐性を発揮。しかも、孵化直後の幼体や卵も同様に生き残ったことから、耐性は生まれつき備わった能力とみられる。


   研究チームは「自然下で実験のような低温環境はなく、耐性は副産物的なものだと考えられる。遺伝子レベルでメカニズムの解明を進め、生物学分野のみならず、細胞や臓器の冷凍保存といった医学分野への応用を目指したい」としている。

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