外交

中国が日本を論破?「失笑を買ったのは中国」官房副長官

 15日に独・ミュンヘンで開かれた講演会で、安倍晋三首相の靖国神社参拝をめぐって駐独中国大使が日本の水谷章ミュンヘン総領事を論破し、同総領事がいたたまれず途中退席した、と中国メディアが報じたことについて、世耕弘成官房副長官は28日午後の記者会見で、事実関係は逆で、失笑を受けたのは中国側との認識を明らかにした。

 

 中国メディアの報道によると、この講演会では、安倍首相の靖国参拝に関連して、水谷総領事が「安倍首相の靖国訪問は、平和への姿勢を示すもの」と発言したのに対し、中国大使が、「A級戦犯に対し敬意を表する靖国参拝が、平和を願う姿勢とは思えない。日本の政治家はドイツを手本にしてもっと学んでほしい」などと反論し、論破された水谷総領事はいたたまれず途中で退席したとのこと。

 

 この報道について世耕官房副長官は、「中国大使が安倍首相による靖国参拝について誤った認識に基づいて日本批判を行なった。これを受けて、その講演に出席していた日本の総領事が首相の靖国参拝の意図や戦後の日本の平和国家としての歩みを説明するとともに、逆に中国の軍事費増加等、最近の中国の動きの意図について質問をした」と事実関係を説明。

 

 さらに、「(水谷総領事の質問に対して)中国大使は質問に正面から全く答えることなく回答して、聴衆の多くは失笑していたということ。続いて聴衆の中からドイツの方が、南シナ海の状況について質問をしたところ、中国大使は正面からの回答をしないまま、新たに尖閣諸島をめぐる日本批判を展開したということ」と述べ、中国メディアが「会場は『中国の勝利』に惜しみない拍手を送った」などと報道していることに反論。

 

 また水谷総領事が途中退席した理由については、「この講演のルールで、1人1回しか質問ができない。再質問ができないと言う状況であったため、水谷総領事はそのままその場にいるよりは、中国大使の発言に対して不満の意を表すために質疑応答の途中で退席した」と説明している。

 

 世耕官房副長官は、中国メディアの報道についても、「中国メディアで報じられている内容は、事実とは全く異なると思っている。中国が独自の見方を宣伝する意図を持ったものであると考えており、外務省を通じて引き続き、様々な機会にわが国の考え方を丁寧に説明してきたい」としている。

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