歴史

防災歳時記2月20日 花粉症と免疫療法と寄生虫

 今日2月20日は「アレルギーの日」。

 

 今から48年前、1966年(昭和41年)の今日2月20日に免疫学者 石坂公成氏がブタクサによる花粉症の研究から、アレルギーを引き起こす物質「IgE(免疫グロブリンE)」を発見したことにちなんで制定された。

 

 いまや先進国は「総アレルギー時代」。日本では人口の4人に1人、約3000万人が花粉症だと言われている。

 

 ソチ五輪で銅メダルを獲得したジャンプ団体の竹内選手が、チャーグ・ストラウス症候群(アレルギー性肉芽腫性血管炎)であることをカミングアウトしたニュースは記憶に新しいが、ソチ五輪だけでも、「カナダ代表選手、寒冷アレルギーを克服してメダル候補へ」(AFPBB News)、「スビンダル、アレルギーで欠場『コンクリートが原因と思う』」(スポニチ)など、多くの選手がアレルギーに苦しんでいることがニュースからも伝わってくる。

 

 世界最高・最強の肉体を持った「健康の象徴」とも思えるオリンピック選手ですら、アレルギーに苦しむ時代、いわんや貧弱な肉体しか授からなかった一般人をや、である。

 しかしそんな時代だから、アレルギーはビジネスにもなる。

 

 1月20日、鳥居薬品の株価がストップ高になった。スギ花粉症治療薬「シダトレン」が厚生労働省から国内製造販売の承認を受けたからだ。

 

 シダトレンは、アレルギーの治療法として最近、熱い注目を浴びている「免疫療法」のための薬品。

 

 これまでの花粉症のクスリが、いわば「対症療法」だったのに対し、免疫療法は、アレルギーの原因物質をあらかじめ体内に入れて、体を慣れさせ、「過剰反応」を引き起こさないようにする。

 

 花粉症の「根本的な治療に役立つかもしれない」と期待されているのだ。

 

 そう言えば、今を去ること20年ほど前、「空飛ぶ寄生虫」などの著作で有名な寄生虫学の権威 藤田紘一郎東京医科歯科大学名誉教授も、「花粉症の原因は寄生虫を撲滅し過ぎたせいだ」と話していた。

 「熱帯雨林のジャングルに住んでいる子どもたちの便を見ると、そりゃあもう、つややかで健康そのものなんですよ。彼らはいっぱい寄生虫を体内に飼っているんですが、アレルギーの子どもなんて一人もいませんよ

 

 

人間の体は何万年も寄生虫という『異物』と共生していくように出来ていた。それなのに過剰に寄生虫や、ばい菌を駆除し、清潔過ぎる生活を送るようになったから、過敏な反応をするようになったんだ」、そう藤田氏は考えていた。

 

 

 「…ですからね、サナダムシを飼っていると、実に体調が良い。春にサクラマスを生で食べると、ほとんど百発百中です。今度『サクラマスの会』を開きますので、是非ご一緒にいかがですか?

 

 

 にこやかに微笑みながら見つめられ、ついうっかり、「それじゃ是非…」とお誘いに乗ってしまいそうだった自分を今でも覚えている。

 

 ちなみに藤田氏は15年間もサナダムシと共生し、3代目には「きよみちゃん」と命名していた。

 

 …いや話が脱線した。

 

 国内におけるアレルギー対策市場は、いまや1兆円規模とも言われている。

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