歴史

防災歳時記2月22日 横浜地震と一人の英国人

 今から134年前、1880年(明治13年)の今日2月22日、M5.5の横浜地震が発生した。

 

 横浜では煙突が倒壊するなどの被害があったが、地震の規模もM5.5。

 

 特に日本人が大騒ぎするような地震ではなかった。

 

 しかし当時の横浜は、明治政府が雇用した多くのお雇い外国人が居留していた。

 

 地震がほとんどない国から来た外国人も多く、横浜地震は彼らに大きな衝撃を与えたが、その中に、これを単なる世間話ではなく、学術的な興味として捉えた一人の英国人がいた。

 

ジョン・ミルン

 

 ミルンは工部大学校(後の東京大学工学部)で鉱山学を教えるために来日していたが、シベリアを横断したり、「モーゼの十戒」で知られるシナイ山探検隊に参加した経歴も持つ冒険家でもあった。

 

 彼は新聞にアンケート募集の掲載を出して横浜地震の被害状況について情報を収集するなど、精力的な活動を行った。

 そして得られた結果は、「より本格的な地震研究が必要」。

 

 ミルンは工部大学校の同僚であるジェームス・ユーイングやトマス・グレイを誘い、「日本地震学会」を設立した。

 

 世界初の地震学会の誕生だった。

 

 当時の会員は117人。うち日本人は37人しかいなかった。

 

 ミルンは1894年(明治27年)まで日本に滞在したが、その間も伊豆大島で火山の調査を行なうなど精力的に活動した。

 

 昨年はミルンの没後100年を記念して、国立科学博物館で「ジョン・ミルン展」も開かれた。

 

 ミルンが134年前に作った日本地震学会の現在の会員数は2000人超。

 

 この134年間、日本は世界有数の地震大国であるとともに、世界最高水準の地震研究の最先端でもあり続けた。

 

 そしてそのいしずえを築いたのは、一人の英国人の科学的探究心だった。

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