歴史

防災歳時記3月26日 日本人唯一のアカデミー賞受賞女優と日米関係

 アカデミー賞と言えば、映画界最高峰の栄誉。2002年に宮崎駿監督が「千と千尋の神隠し」で長編アニメ賞を受賞するなど、日本人でも、監督を始め、いわゆる「裏方さん」が受賞することは過去にあった。

 

 しかし「役者さん」が受賞したことは…。

 

 近くは2006年に菊地凛子さんが「バベル」で助演女優賞に、2003年には渡辺謙さんが「ラストサムライ」で助演男優賞にノミネートされたが、惜しくも受賞を逃している。

 

 だが、今から56年前、1958年の今日3月26日に開催された第30回アカデミー賞授賞式で、日本人唯一、いや東洋人として初の「助演女優賞」に輝いた女優がいたのだ。

 

ナンシー梅木こと梅木美代志(みよし)

 

 北海道小樽市生まれの彼女は、ジャズシンガーだったが、1957年に公開されたマーロン・ブランド主演の「サヨナラ」に、同僚の恋人「カツミ」役で出演し、一躍世界のスターダムにのし上がった。

 この映画「サヨナラ」は、朝鮮戦争当時の日本が舞台。

 

 当時タブーだった米軍将校と日本人女性の悲恋のストーリーだった。

 

 だがその映画の中には、素晴らしく美しい国「日本」が描かれ(米国人による描写なので、『それは中国の間違いだろう』とツッコミたくなるシーンもあるものの)、思いやりがあり気高い日本女性が登場する。

 

 正直言って「日本賛美」だ。

 

 ちなみにこの年、作品賞・監督賞などアカデミー賞7部門を総なめにした「戦場にかける橋」でも日本人俳優 早川雪舟が助演男優賞にノミネートされていた。

 

 日本人が登場するハリウッド映画が2本もアカデミー賞を総なめにするなんて。

 

 米国人にとって「日本人大スキ!」な時代だった。

 

 第二次世界大戦では「敵国同士」だった日米だが、その後「朝鮮戦争」が勃発して、日本は連合国の重要な戦略拠点となった。

 

 さらにナンシー梅木受賞前年の1957年にはソ連が大陸間弾道ミサイル(ICBM)の発射に成功、米国本土を射程においたことで「冷戦状態」は一挙に深刻化し、日本の戦略的重要性はさらに増していた。

 

 一方で日米間には「日米安全保障条約の改訂」という政治問題もある。

 

 米国にとって日本は「大事なトモダチ」として扱いたい時代的必然性があった。

 

 それから56年。日本はオランダ・ハーグで開かれた核サミットで、中韓から歴史認識や核保有疑惑でけん制されている。

 

 だが今の米国にとって一番気を使う「大事なトモダチ」はやはり中国

 

 でもこのトモダチは裏切られる可能性もあるから、日本はそんな時の「抑え」としても取っておきたい…。

 

 

パクス・アメリカーナ(米国による平和)の衰退

 

 

 米国の覇権が弱体化するにしたがって、日本の極東地域における相対的地位が低下するのは自明の理。

 

親分が弱体化しているなら独り立ちできるように少しづつ準備しとかなきゃ」と、独立国家としてのプレゼンスを示せば、近隣諸国からは「再軍国化・右傾化」と批判される。(相手も分かって言っている節も伺えるが…)

 

 いずれにせよ、これも「親分に頼りきりだった70年」のツケが回ってきたのか…。

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