歴史
Loading

防災歳時記3月27日 飢餓作戦と尖閣諸島と海上自衛隊

 日本は専守防衛。そのために陸・海・空の3自衛隊がいる。

 

 そりゃあ国土を守るんだから、陸上自衛隊は当然必要だろう。空から日本を攻撃してくることだってあるだろうから、航空自衛隊も必要なのはすぐ分かる。

 

 じゃ、海上自衛隊はなんで必要なの?

 

 たしかに日本は四方を海に囲まれている「島国」だが、日露戦争の頃じゃあるまいし、今どき他国の戦艦が近づいてきて、どっかんどっかん大砲を陸地に向けてぶっ放す、なんてちょっと想像できない。(最近は、ミサイル防衛ということでイージス艦が必要になってきているが…)

 

 だが、今から69年前、1945年(昭和20年)の今日3月27日、日本は「この国にはどうしても海軍(戦後は海上自衛隊)が必要」と痛切に思い知らされる事態に直面した。

 

 時は太平洋戦争末期。米軍はこの日、「飢餓作戦」と呼ばれる作戦を開始した。

 

 この作戦は、名前のとおり、日本の通商航路を閉鎖して、「戦闘をせずに日本を干上がらせる」という、後年最高の評価を受けた名作戦だ。

 

 米陸軍航空隊を使って、手始めは関門海峡や瀬戸内海、さらに東京港、大阪港、神戸港、名古屋港、そして最後は舞鶴港、新潟港など日本海側まで、港湾の外側に機雷を落としていったのだ。

 

 その機雷の数、実に1万2000個以上。

 

 作戦中に機雷で沈没した日本の民間商船は約30万総トン、損傷を受けた船も約40万総トンに達した。

 日本海から朝鮮半島、そしてその先には満州があるが、最後の通商航路をマヒさせられた日本は、これで食料事情が急速に悪化して、作戦名どおり「飢餓状態」に陥った。

 

 そう、島国日本にとって通商航路をふさがれることは死活問題なのだ。

 

 石油、天然ガス、ウラン、…、エネルギー資源の少ない日本のエネルギー輸入依存度は約80%、 食料自給率も40%以下。

 

 だから通商航路を守る「シーレーン防衛」が重要になる。

 

 海上自衛隊が存在する大きな意味の一つは、この「シーレーン防衛」にある。

 

 そして、この機会にGoogleの世界地図でもよく見てほしい。

 

 中東から日本へ石油を運ぶとすると、そのルートは、マラッカ海峡、インドネシア西方を通過して南シナ海から東シナ海を抜けるルートか、遠く南半球を経由して、フィリピンの東側から南太平洋を北上するルートの2つしか現実的にはない。

 

 なんで日本はそんなに「尖閣諸島」にこだわるのかって?いや逆に中国はなんでそんなに「海洋進出」にこだわるのかって?

 

 南シナ海と東シナ海の制海権を抑えられたら、戦争なんかしなくても、日本はあっという間に干上がって、簡単に「降参!」ってことになることが、69年も前に米国により実証されているから。

あなたにオススメの記事