歴史

防災歳時記4月21日 ギネス記録保持”猫”のタウザー

   今から51年前の1963年の今日4月21日、スコットランドで一匹のメス猫が生まれた。


   「え?猫?」と言うなかれ。「タウザー」と名付けられたこの猫は、歴としたギネス記録保持者(保持猫?)なのである。


   タウザーの住まいは、スコットランドで最古のウイスキー蒸留所の一つとされるグレンタレット蒸留所。彼女は蒸留所でウイスキーの原料となる大麦をネズミや鳥などの害獣から守る「ウイスキーキャット」だった。

   ウイスキーキャットは今でこそ衛生上の問題から規制されているが、当時はどこの蒸留所でも普通に飼われていた。中でもタウザーはネズミ獲りが得意で、しかも捕まえたネズミをわざわざ蒸留所の職人に見せに来る習性があったという。


   得意満面でネズミを持ってくるタウザーはさぞ可愛かったのだろう。ある時から職人はタウザーが捕まえたネズミの数を書き留めるようになり、それは1987年3月20日にタウザーが死ぬまで続いた。


   その数、24年間でなんと2万8899匹!


   この記録がギネスブックに登録され、タウザーは”ウイスキーキャットの英雄”として歴史に名が残ったのである。


   その人気ぶりは、1986年に偶然にも同じ誕生日であるエリザベス2世にタウザー名義でバースデイカードを贈ったところ、女王から「(人間の年齢に換算して)161歳の誕生日おめでとう」と返事があったほど。


奇しくもそれはタウザーにとって最後の誕生日となってしまったが、翌年亡くなった際には新聞などでも訃報が伝えられ、多くの人が死を悼んだと言われている。

   ちなみに、タウザーの後を継いだのは孫のアンバーだが、こちらは大のネズミ嫌い。むしろ人前に出て甘えることが得意だったようで、蒸留所のマスコットとして愛されたらしい。


   忙しい人間に「猫の手」を貸してくれたウイスキーキャットたち。その面影は、今でも猫の姿をプリントしたウイスキーのラベルなどに残っている。もし見かけたら、ぜひ彼らの”功績”に杯を捧げてあげてほしい。

 

   働きものの猫たちに乾杯! 

   

 

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