震災復興

阪神大震災「借り上げ復興住宅の期限迫る」自治体の対応は様々

 1995年に発生した阪神淡路大震災の復興支援として、各地自体は都市再生機構(UR)などから住宅を借り上げ、被災者へ斡旋してきた。しかし入居は最大で20年という期限もあることから、2015年には返還期限を迎える地域が出始める。現在、自治体は急ピッチでその対応に追われている。

 

 住宅を借り上げているのは、兵庫県、神戸市、西宮市、尼崎市、伊丹市、宝塚市、大阪府豊中市の6市。自治体によって方針は様々で、延長を検討している自治体もいれば、退去に併せて県営住宅などへの転居を斡旋する自治体などもいる。

 

 5棟447戸を抱える西宮市では、原則期限での退去方針を掲げていたものの、入居を求める住民からの強い要望を受けて20日に方針を転換。要介護者・重度障害者などがいる世帯に関しては5年の猶予期間を設けることを決定している。

 

 18年に最初の期限を迎える宝塚市では、2010年度のうちから中川智子市長が期間延長に言及していた。2棟30戸の継続入居の方針だが、具体的な条件については現在検討中という。

 

 3,741戸を抱える神戸市は、原則退去の方針であるものの、住み替えの困難者については、有識者による懇談会を設置して意見をまとめている。市の担当者によると「継続を求める住民の声があると同時に、期限にきっちり返還して欲しいという所有者もいる」と板挟みの格好だ。

 

 当初より転居を進めているのは大阪府豊中市。同市では11月12月に住民説明会を開き、本年1月より市営住宅への転居者を募集している。今後は1年に1回程度の割合で市営住宅への転居を斡旋をしていく。

 

 現時点で見通しも意向調査もないのは尼崎市で、担当者は「まだ5年先なので他市の動向をみながら決めていきたい」としている。

 

 兵庫県では1,810戸を抱えており基本的には退去の方針だが、昨年から県営住宅への転居などを斡旋しているほか、転居をした世帯へは引っ越し費用の支援なども行っている。とはいえ同県では所有している戸数が多いことから、全世帯を県営住宅などに転居させることは現実的に難しいと見ており、条件付きで都市再生機構(UR)側との調整も考えているという。

 

 伊丹市は16戸の延長を検討中。期間などは決まっていないものの、これからオーナーや世帯との調整をするという方針を固めばかりだ。

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