震災復興

「風化させないで」 大川小の児童遺族が都内で講演

 「あの日から2年経とうとするいま、あの子の存在がますます大きくなっている。家族のバランスが傾いたままで、家族みんなが必死で暮らしている」

 

 東日本大震災から2年を前に、大津波で児童74人と教職員10人が死亡・行方不明となった宮城県石巻市の大川小学校の児童遺族が26日、都内で講演し、問題解決が遅れていることにより第2、第3の被害を受け続けている遺族の苦しみや、風化させたくないという思いを訴えた。

 

 「遺体の捜索も運搬も自分たちでやった。真相究明も自分たちでやってきた。学校で亡くなったのに、なぜ親が調べなければならないのか」

 

 当時小学6年生の次男を亡くした佐藤和隆さんは、市教委や県教委、国が原因究明に積極的に動こうとしなかった2年間を振り返った。

 

 「原因がはっきりしていない段階で、今後の子どもたちを守るための防災教育をやろうとしている。本当の検証をしようとしていないし、防災マニュアルはどんどん厚くなっている」

 

 当時小学校5年生だった次女を亡くした紫桃正隆さんも、現在の学校防災のあり方に疑問を投げかけた。

 

 大川小は、当時の学校避難マニュアルで、津波時の避難場所が存在しない場所が指定されていたり、引き渡し訓練を行っていなかったなどの不備が判明している。

 

 講演は、曹洞宗の若手指導者の全国会合で非公開で行われたもので、山形県内の火葬場を利用した遺族と「見送り」のボランティアをしていた僧侶との縁により実現した。

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