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水槽でクロマグロの産卵に成功 陸上施設では世界初

 水産総合研究センターは23日、陸上水槽では世界初となるクロマグロの産卵・受精卵の確保に成功したと発表した。卵からは、すでに7840尾が孵化(ふか)したという。

 

 世界的に資源状態の悪化しているクロマグロは、近年、養殖の需要が高まっているが、現在は、天然の稚魚を捕獲して成魚へ育成する方法に依存している。

 

 しかしこれでは天然資源をますます悪化させるおそれがあり、海面生簀(いけす)での採卵も進めていたが、海では自然条件などにも大きく左右されるため受精卵を安定的に得ることができなかった。

 

 そこで同センターでは、長崎県の研究施設に直径20メートル×深さ6メートルの大型陸上円形水槽を2基設置。2013年5月から126尾の成魚を放し、一定の環境条件で育成を続けていたところ、今年5月16日になって産卵を確認した。

 

 このとき水槽内で産出された卵は水流によって採卵槽へと誘導され、その後、1万5400粒を確認したところ9600粒で受精していたという。さらに5月18日には卵の孵化も完了し、7840尾の稚魚が誕生したとのこと。

 

 同センターでは「今後も継続して上記プロジェクト研究を推進し、クロマグロ養成親魚の飼育環境条件の制御による安定採卵技術の開発に取り組みます」と述べている。

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