医療技術

国境なき医師団「世界はエボラ出血熱を封じ込める戦いに敗れつつある」

 緊急医療援助団体「国境なき医師団(MSF)」のジョアンヌ・リュー会長は、2日、ニューヨークの国連本部でエボラ出血熱の感染が拡大する西アフリカの現状を報告し、「世界はエボラ出血熱を封じ込める戦いに敗れつつある」との声明を発表した。

 

 声明のなかでリュー会長は、「エボラ出血熱の流行が確認されてから6カ月の間、警鐘を鳴らし続けてきたにも関わらず、世界保健機構(WHO)が緊急事態宣言を出した8月8日まで、国際社会は決定的な行動をとらず、地球規模の怠慢に加わってきた」と強く非難。

 

 その上で、各国政府に対して、専門知識のある民間や軍の派遣を急ぐとともに、隔離施設を備えた仮説病院の増設や、移動検査所など検査態勢の拡充、専用の航空輸送路による物資の移動システムといった、国際的な支援体制を求めた。

 

 MSFでは2014年3月から西アフリカで活動を開始し、これまでに1038人の患者を受け入れ、241人が回復したとしている。運営する5カ所の治療施設はベッド数480床の受け入れ態勢があるが、すでに対応能力が限界を超えていて、急速に感染が拡大するリベリアの首都モンロビアでは800床の増床が急務だとしている。

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