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オゾン層 初めて回復の兆し 国際規制25年の成果

 国連環境計画(UNEP)と世界気象機関(WMO)は10日、1989年に発効された「モントリオール議定書」によってオゾン層破壊物質が規制された結果、地球全体のオゾン層が回復傾向にあり、今世紀の半ばまでには1980年以前の水準に回復することが期待されるという初めての報告書を発表した。

 

 大気中のオゾン層をめぐっては、冷蔵庫や空調機器の冷媒や電子部品の洗浄剤などに使われていたフロンガスが放出されて成層圏に達し、オゾン層を破壊することで、皮膚がんをはじめとする健康への被害や紫外線による悪影響が懸念され、モントリオール議定書によってオゾン層破壊物質の規制・削減が進められてきた。

 

 その結果、現時点でオゾン層は回復への兆候を見せていて、このペースで進めば、2050年までに地球のほとんどの地域で1980年以前の水準まで戻り、回復が遅れる南極地方でも、2075年頃までに元に戻るという。

 

 UNEPのアキム・シュタイナー事務局長は国連で会見し、「国際社会が協調して取り組んだことで、並外れた利益をもたらすことができることを示した」と語ったが、一方で、フロンの代替として使われているハイドロフルオロカーボンには温室効果があることから、このまま排出量が増え続ければ地球温暖化の原因の一つになると警鐘を鳴らした。