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双子の育児は大変だからチンパンジーも乳母が手助け 京大

 国内で唯一、双子のチンパンジーの子育てが行われている高知県の動物園で、母親の負担を軽減するために、血がつながっていないメスが積極的に子育てに関わっていることがわかったと、京都大学霊長類研究所の研究グループらが論文を発表した。

 

 研究は、京都大学霊長類研究所の友永雅己准教授や、聖心女子大学岸本健准教授らが、高知県立のいち動物公園で、2011年4月から1年間、当時2歳の双子のチンパンジーに対して観察を続けたもの。

 

 研究グループによると、普通、チンパンジーは双子を出産しても、母親以外の大人のチンパンジーは子育てに参加しないため、母親が育てきれずに、双子の片方か両方が死ぬケースがほとんどだという。

 

 しかし、のいち動物公園では、母親のサンゴが生んだオス(ダイヤ)とメス(サクラ)の双子のうち、サクラについては、血縁関係のない他のチンパンジーのメスたちが、普段は母親と疎遠な関係であるにも関わらず、「毛づくろい」したり、「背中におぶる」など積極的に世話する行動が確認された。

 

 観察していた研究グループでは、「母親のサンゴは、双子のうちオスのダイヤを手厚く保護し、サクラは母親から離れる場面が多かったことから、サクラが自発的に親以外の大人に“おんぶして”などと要求することで社会的な関係を切り開いていったのではないか」と見て、今後も、チンパンジーにおける子育ての進化的な側面を研究していくと話している。

 

 この研究は、英科学誌「Scientific Report」に10日掲載された。

 

 

 

 

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