テクノロジー

Co2からポリウレタン合成 環境に優しい新技術

 産業技術総合研究所(産総研)は、ポリウレタンの原料に関して、現在主流になっている猛毒の「ホスゲン」を使うことなく、二酸化炭素やアミンなどを反応させて合成する新たな技術を開発したと発表した。

 

 この技術は、産総研触媒化学融合研究センターの開発によるもの。ポリウレタンは化学繊維や自動車部品など幅広い分野で使われ、世界で毎年約1900万トン製造されている。

 

 しかし、原料に猛毒で腐食性が強い「ホスゲン」を使うことと、製造過程で有害な塩化水素が発生するため、環境に調和した製造技術が望まれてきた。

 

 産総研では二酸化炭素を主原料に、有機化合物「アミン」と、アルコールの分子構造の一部がスズと結合した「スズアルコキシド化合物」を反応させることで、触媒を使わずにポリウレタンの原料になる「芳香族ウレタン」を合成させることに成功。

 

 合成後に回収したスズ残留物は、アルコールと反応させると「スズアルコキシド化合物」が再生されるため、製造過程では、二酸化炭素以外には「アミン」とアルコールしか消費されず、環境への負荷と経済的コストが少ないことが期待される。

 

 研究グループでは今後、原料の合成条件についてさらに効率化をはかることで、早期の実用化を目指す。この研究は、16日から開催される「石油・石油化学討論会」で発表する予定。

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