防災知識

土砂災害の危険性を解析する新技術を島根県で実証実験 NEC

 土砂に含まれる水分量を解析することで、土砂崩れの危険度をリアルタイムに計算する技術を開発したNECは29日、島根県津和野町で実証実験を始めたと発表した。津和野町は2013年7月の豪雨で川が氾濫し、土石流が発生して住宅や道路が押し流されるなどの被害があった地域で、実験結果が注目されている。

 
 土砂災害に伴う避難勧告や指示を出す際の判断基準のひとつに、気象庁と都道府県が共同で発表する「土砂災害警戒情報」があるが、一部の市町村では、これに加えて、監視カメラやセンサーなどの観測機器を斜面に設置して、避難地域を特定する態勢を取っている。


 しかし、これには斜面ごとにセンサーが必要なうえ、ひとつの斜面には、「土砂の質量」や「水圧」「土砂の粘着力」や「摩擦」など、観測項目ごとに複数のセンサーが必要になることから、コストが問題になっていた。


 NECは今年4月、「土砂に含まれる水分量」を計測するだけで、リアルタイムで危険性をとらえられる技術を世界で初めて開発。今年度中の実用化を目指して、津和野町で「土中水分計」の実証実験を実施することにした。


 NECによると「土中水分計」は、土中の電解質に影響されたり、経年劣化があることから、定期的に交換する必要性があり、長期間の測定における課題になっている。このため今回の実証実験では、将来「土中水分計」に代わり得る新たな観測手法も検討していくとしている。

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