防災知識

消防団員の津波避難マニュアル 3割で未整備 消防庁

 東日本大震災では避難誘導などにあたっていた250人以上の消防団員も犠牲になったことを受けて、総務省消防庁が津波被害のおそれがある全国655市町村を対象に、消防団員の安全管理マニュアルの整備状況を調査したところ、3割で作成されていないことが13日までに明らかになった。


 4年前の東日本大震災では、地震発生直後から住民の避難誘導や水門を閉める作業などにあたっていた消防団員254人が死亡・行方不明となっているほか、屯所420カ所、消防車両261台が損壊するなど甚大な被害を受けた。


 これを受けて消防庁は2012年3月、海岸に面していて津波の被害のおそれがある全国655市町村に、災害時の消防団員の安全を確保するために、避難ルートの確認や指揮命令系統の確立などを示した「安全管理マニュアル」を作るよう指示した。


 今年4月1日時点の策定状況を調査した結果、安全管理マニュアルの作成が済んでいるのは全体の7割の474市町村にとどまり、残る181市町村では未整備であることがわかった。未作成の181市町村のうち、作成作業中は134市町村で、47市町村については検討を始めていない。


 この理由としては「マニュアルでは明示していないが退避のルールについて、団員間で周知徹底している」「地域防災計画の見直しを待っている」などのほか「人員、予算不足」が挙げられている。


 都道府県別に策定状況をみると、震災被害のあった福島県では40%、首都直下地震が懸念される東京都は60%、熊本県で14%、鳥取県で33%、鹿児島県で41%などとなっている。


 消防庁の防災部地域防災室では、これら181市町村に対して速やかに安全管理マニュアルを整備するよう働きかけを行っていくと話している。

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