防災知識

刻々と変化する災害時の復旧計画 スパコンでリアルタイム作成

 大規模災害時には、突発的な事態が発生することから、短時間で状況が刻一刻と変化する。九州大学と富士通研究所のチームは、スーパーコンピュータを使って、状況の変化に応じて、リアルタイムで最新の復旧計画を作成する技術を開発した。


 南海トラフ地震や首都直下地震といった大規模災害では、道路の寸断や二次的な災害などさまざまな事態が発生すると同時に、短時間で状況が大きく変化する。このような状況下で避難や誘導、復興計画を策定するには、従来の手法では、対応が間に合わないことが懸念されている。


 九州大マス・フォア・インダストリ研究所と富士通研究所は、ビッグデータ数理解析基盤技術を応用して、災害時の復旧活動の人員配置と、作業の優先順序や担当地区、労働時間などを含めた作業計画を、リアルタイムで高速計算する技術を開発した。


 研究チームが、506カ所におよぶ箇所を、作業班64チームで復旧する場合を想定して、作業スケジュールをシミュレーションしたところ、復旧計画を3分間で効率よく作成することに成功した。大規模災害時における被害の拡大や、復旧の進捗具合に応じて、リアルタイムで常に最新の復旧計画を提案することが可能だという。


 この計算方法を使えば、道路の混雑や渋滞状況に応じた物流スケジュールや人員配置など、流通や物流分野にも応用が利くという。研究チームでは今後、自治体などの防災計画へ導入を図るべく、2017年度以降の実用化をめざす方針。


 なおこの技術は米ピッツバーグで12日から開催中の「数学プログラミングに関する国際シンポジウム(ISMP)」で九州大学が発表する予定。

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