防災知識

災害時の特定緊急輸送道路 沿道の建物の2割で耐震性なし 東京都

 災害時に緊急車両や物資の輸送車両が通る東京都の「特定緊急輸送道路」のうち、全体の2割で耐震化が終わっていないことが、都のまとめで明らかになった。


 30年以内に首都直下地震が起きる可能性が高いとされる東京都では、災害発生時に緊急車両や物資の輸送車両が通る高速道路など延べ1000キロを、「特定緊急輸送道路」に指定し、道路に面して建てられた高さが道路幅の半分以上の建物に対して、耐震化を義務付けている。

 
 都が2011年に施行した「緊急輸送道路沿道建築物の耐震化を推進する条例」によると、耐震化が義務付けられたマンションや商業ビルなどの建造物は、耐震診断や補強設計、実際の耐震改修工事にかかる費用に対して、東京都が延べ面積に応じて、一定額の助成金を出すことになっている。


 助成制度の適用期間は2011年度から今年度末までとなっていて、耐震診断や改修を終えた時点で、東京都に報告書を提出することになっている。


 東京都が今年7月末の時点で取りまとめた耐震化実施状況の報告書によると、特定緊急輸送道路の沿道建物1万8458棟のうち、8割の約1万4800棟が診断の結果、耐震性を満たすことが証明された。


 一方、診断を受けた結果、耐震性が不足していることが明らかになった建物は、3215棟に達し、2割近くが改修工事を終えていないことが分かった。さらに399棟は診断も受けておらず、耐震性が不明だという。


 これらの建物は、いずれも1981年5月以前に建築された旧耐震基準の建物で、東京都では耐震診断を実施していない214件の建物について、ホームページや都庁で公表している。

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