感染症

これからの季節は要注意! 死亡率3割のマダニ感染症 5年で170例 今年もすでに発生

 マダニから感染し、重症化すると、出血や意識障害などを起こして、死亡するケースもある「重症熱性血小板減少症候群(SFTS)」について、国立感染症研究所は「この5年間で報告された患者数は、西日本を中心に170例にのぼる」ことを明らかにし、患者数が増える季節に先駆けて注意を呼びかけた。

 

 2013年に国内で最初の患者が確認されたSFTSは、ウイルスを持つマダニに咬まれることから感染し、3日〜7日間の潜伏期間を経て、発熱や下痢、嘔吐、腹痛などの症状が出る。

 

 国立感染症研究所がまとめた動向調査によると、国内では2012年以降、170人の感染が報告されていて、2014年は61人、2015年は60人、今年もすでに1人が発症している。患者の発生は通年で見られるが、屋外で作業する機会が減る冬期は少なく、暖かくなる5月〜8月にかけて急増する。

 

 感染報告が多いのは、宮崎県や愛媛県、高知県など西日本が中心で、年齢は60代以上が多いものの、昨年5月には初めて頭頂部を咬まれた5歳児の感染が確認された。

 

 同研究所によると、SFTSは重症化すると意識障害や失語などの神経症状やリンパ節の腫れを起こし、血小板や白血球が減少して、皮下出血や下血などを起こす。日本での死亡は、患者の27%にあたる46人と高いのが特徴だ。

 

 これまでの感染例でマダニが咬んだ痕跡が見つかったのは約4割の66人にとどまり、半数以上が見つかっていないことから、症状が悪化するおそれもある。同研究所では「SFTSの特徴的な症状がある患者を診た医師は積極的に感染を疑ってほしい」と話している。

 

 マダニは草むらややぶなど全国に生息していて、体長は数ミリから1センチ。草むしりや畑仕事など屋外で作業する際は、長袖、長ズボン、足元を完全に覆う靴を着用するなど肌の露出を少なくし、咬まれても、無理に引き抜こうとせず、すぐに病院に行ってほしい。

 

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