防災知識

「災害時 ペットを守れるのは あなただけ」環境省がペットとの避難生活の指針を公開

 14日に起きたマグニチュード7の地震から10日目を迎え、被災者の間では避難生活の疲れもピークに達している。被害が激しかった熊本県南阿蘇村では、不明者の捜索活動が進められる一方、家族同様に暮らしていたペットとはぐれた飼い主の間では情報を求める声が高まっている。

 

 政府の非常災害対策本部のまとめでは、熊本県を中心に倒壊した家屋の数は全半壊・一部破損を含めて約5200棟。熊本県では現在658の避難所に10万人近い避難者が避難生活を送っている。

 

 公式の数字でははかれないが、ペットの被災も深刻な問題だ。5年前の東日本大震災では、避難所でのペットのトラブルなどの報告が相次いだ。熊本地震でも、家族同様暮らしていたペットとはぐれたり、ペットと車中泊する飼い主の健康状態が悪化するなどの問題が報告されている。

 

 NGO法人ピースウィンズ・ジャパンは、最初に震度7の揺れがあった益城町(ましきまち)の総合体育館の芝生広場で、ペット連れの被災者のためのテントやシェルターを提供している。

 

 また東日本大震災の後で、福岡県獣医師会が発足させた獣医と看護師らによる「災害派遣獣医療チーム(VMAT)」も熊本県入りし、被災状況の把握を始めた。

 

 とはいえ、人間の被災者に対する活動と比べれば、ペット向けの支援はまだ不十分。環境省の動物愛護管理室は、東日本大震災の教訓を生かし、「災害時におけるペットの救護対策」をまとめ、飼い主向けのガイドラインをホームページ上で公開している。

 

 それによると、災害時は飼い主はペットと「同行避難」することが基本としている。ふだんからペット用の避難用品や備蓄品の確保(5〜7日分)を行い、災害時に、ペットが迷子にならないようマイクロチップの装着と個体識別登録を済ませることを推奨している。また、避難所生活を想定し、飼育マナーや寄生虫の駆除やワクチン接種などの健康管理を徹底するよう呼びかけている。

 

 災害が発生した場合は、ペットもパニックになり、ふだんとは違う行動をとるケースもあるので、リードやケージに入れるなどの安全確保を優先。万が一、ペットとはぐれた場合は、あらかじめ用意したペットの写真や特徴を記したものを、自治体の動物愛護センターや保健所、警察などに届けてほしいとしている。

 

 災害が発生してから飼い主ができることは限られていることから、環境省のガイドラインでは、「災害が起こる前の日ごろからの備えの重要性」を説いている。

 

 いざというときに、大事な家族を守れるのはあなただけなのだ。

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