防災知識

東アジアの地震と火山の災害情報が一目でわかる地図 産総研が無料公開

 海外工場や物流拠点が多い東アジアでは、ひとたび大規模災害が発生すると、当事国だけでなく、地域全体に甚大な影響を及ぼすことが不安視されている。国立研究開発法人・産業技術総合研究所は、過去に発生した大規模地震をはじめ、津波や火山噴火による災害情報を一枚にまとめた「災害情報図」を作成した。

 

 産総研の地質調査総合センターは、東日本大震災後、自然災害による被害の低減を目指して、地震や火山噴火、地質調査の専門家が参画し、過去に発生した災害の規模や犠牲者数、要因を一枚の地質図にまとめた情報図を作る研究をスタートさせた。

 

 完成した「東アジア地域地震火山災害情報図」には、記録に残っている1850年以降の地震や1400年以降の火山噴火に関する情報を新たに掘り起こし、津波の発生範囲や波の高さ、活断層の位置、火山灰が降った範囲、犠牲者の数が一目で把握できるようになっている。

 

 大規模災害に関する情報は、各国が個別に保有していることから、地域全体のリスクを知ることができるものは従来存なかったが、この地図の完成によって、海外進出を考えている企業が、あらかじめ災害対策や事業継続計画(BCP)を練ることができるうえ、旅行者にとっても役立つものと期待されている。

 

 地図は、産総研の「地質調査総合センター」のウェブサイトにアクセスすれば、誰でも無料でダウンロード可能だ。研究グループは、今回集めたデータをもとに、今後は、日本など見たい地域だけを拡大して、より詳しい情報を入手できるようなシステムの作成を目指すとしている。

 あなたにオススメの記事