歴史

ティラノサウルスの完全骨格発見 人海戦術で運び出せ モンタナ州

 米北西部に位置するモンタナ州のヘルクリークは、白亜紀後期の地層が湖の入り江に沿って広がる地域だ。ワシントン大学の生物学発掘チームは、頭蓋骨を含むティラノサウルスのほぼ完全な骨格を発見したと発表した。ティラノサウルスの完全骨格は、これまでに15体しか見つかっておらず、歴史的な発見が注目を集めている。

 

 モンタナ州ヘルクリークは、「地獄の入り江」の地名にふさわしく、ティラノサウルスやトリケラトプスなどの恐竜たちが終焉を迎えた白亜紀後期の地層が分布するエリアだ。

 

 ワシントン大学のグレッグ・ウィルソン准教授とバーク博物館の調査チームはこの夏、ヘルクリークの砂岩地帯の丘の中腹で、牙のついた頭蓋骨を含む、ほぼ完全な状態のティラノサウルスの骨格化石を発見した。

 

 6850万〜6550万年前に北米大陸に生息した大型肉食獣として知られるティラノサウルスは、知名度に比べて、完全な状態で出土した化石は少なく、その生態や進化の歴史ついては謎も多い。

 

 これまでに掘り出されたのは、肋骨や脊椎、腰骨、頭蓋骨など全身の20%にあたる部分で、下顎には牙も残されているという。

 

 ウィルソン准教授は「脊椎の断面を見ると、蜂の巣状の内部構造も綺麗に残っています。しかし、この付近でティラノサウルスが見つかったことはなかったため、当初は別の脊椎動物だと考えていました」と話す。

 

 45人のチームは、2週間休むことなく、20トンの岩を除去し、まもなくティラノサウルスの完全骨格だと判明した。

 

 このニュースが20日に報じられて以来、10月2日のバーク博物館での公開に向けて全米の恐竜ファンが期待で胸を踊らせている。何せ、屈強な男5人が腹ばいになって運び出す頭蓋骨なんて、そう滅多に見られるものではないから!

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