宇宙

2年近く迷子の彗星探査機フィラエ 任務終了間際に見つかる

 地球から約5億キロ離れたチュリモフ・ゲラシメンコ彗星に着陸してから、2年近く行方が分からない状態が続いていた小型探査機「フィラエ」が見つかったと、欧州宇宙機関(ESA)が5日発表した。彗星探査計画の終了まで、残すところ1カ月を切ったタイミングでの発見に、研究グループは喜びに湧いている。

 

 「フィラエ」は、無人探査機「ロゼッタ」に搭載されて、2014年11月にチュリモフ・ゲラシメンコ彗星に到着。上空軌道を周回するロゼッタから切り離されて、彗星に着陸した際、大きくバウンドして、太陽光が届きにくいくぼ地に着地したことから、バッテリーの充電ができなくなり、3日後に休眠状態に入った。

 

 2015年6〜7月に、彗星が太陽に接近したときには、ロゼッタとの間の通信が7カ月ぶりに復活したが、その後、再び通信が途絶えたため、ESAは今年2月、フィラエの復旧を断念していた。

 

 しかし、今月2日に親機のロゼッタが観測した画像を解析したところ、岩場の斜面のすき間に挟まっているフィラエを発見。画像には、幅1メートル近いフィラエの本体と、2本の脚部や観測カメラが写っていた。

 

 ロゼッタ計画の責任者であるパトリック・マーティン研究員は「我々はフィラエは永遠に迷子のままだと思っていた。最終局面でフィラエの姿を見られたのが信じられない」と喜びのコメントを発表している。

 

 ESAは今月30日、ロゼッタを彗星に墜落させ、12年間にわたる彗星探査計画を終了する。このため、フィラエを回収できる見込みはないものの、着地点が判明したことで、2014年の着陸時にフィラエが送られた3日分の観測データを解析するうえで役立つという。

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