宇宙

世界初の彗星探査機ロゼッタ 2年のミッション終了 彗星に落下

 地球から約7億キロ離れたチュリモフ・ゲラシメンコ彗星で、2年間に及ぶ探査活動を続けていた世界初の彗星探査機「ロゼッタ」は、日本時間30日夜、ミッションを終了し、彗星の地表に落下する準備に入る。

 

 欧州宇宙機関(ESA)が開発した「ロゼッタ」は、2004年に打ち上げられたのち、途中で二つの小惑星を観測しながら、約10年かけて、地球から約7億キロ離れた彗星を目指す旅を続けた。2014年の到着時には、小型探査機「フィラエ」を彗星に下ろし、軌道と地表の両方から観測を開始。

 

 彗星探査をめぐっては、1985年にハレー彗星を観測した日本の探査機や、宇宙塵を持ち帰った米航空宇宙局(NASA)の「スターダスト」などがあったが、いずれも彗星の近くを通過しながらの観測にとどまり、彗星を追跡しながら長期間観測するのはロゼッタとフィラエが初の試みだった。

 

 長さ4キロほどのチュリモフ・ゲラシメンコ彗星は、氷や塵などでできた二つの塊がくっついてできており、その成分には、太陽系が誕生した46億年前の物質があると考えられていることから、探査機のミッションには、太陽系の起源を探る有力な手がかりが得られると世界中から期待が寄せられていた。

 

 それだけに、親機のロゼッタから切り離されたフィラエの着陸位置が悪くて太陽光発電ができなくなり、通信が途絶えたことに、多くの天文学者が落胆。しかしミッション終了間際となった今月初めには、それまで2年近く行方不明だったフィラエが岩場の隙間に挟まっていたことが判明し、探査計画チームが喜びのコメントを発表していた。

 

 当初、2015年末で終了する予定だった探査計画を9カ月近く延長したロゼッタだったが、日本時間30日午後8時20分、ミッションを終了し、姿勢制御システムを噴射させ、2年以上軌道上から見守り続けた彗星の地表に落下する。

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