歴史

お手柄!9歳の少年が発見のマストドン 最初は牛かと勘違い

  米南西部ニューメキシコ州で家族とハイキングを楽しんでいた9歳の男の子が、120万年前のマストドンの化石を発見した。マストドンは、ゾウの先祖でマンモスに似ている大型ほ乳類で、専門家に指摘されるまでは、死んだ牛の骨だと考えていたというから、さぞや思い出深いハイキングとなったことだろう。

 

 ニューメキシコ州立大学によると、貴重な化石を発見したのはジュード・スパークスくん(10歳)。9歳だった昨年11月、家族と一緒に訪れた州南部ラスクルーセス砂漠でハイキングを楽しんでいたジュードくん。心配する両親の声を無視して、足場の悪い岩場を駆け回っていたところ、案の定、地面から飛び出したでっぱりにけつまずき、顔面から派手につんのめった。

 

 起き上がったジュードくんの目の前には、大きな動物のあごの骨らしきものが見えた。ジュードくんが足を引っ掛けたのは、地面から飛び出した牙の一部だったという。

 

 当初は、死んだ牛の角か何かだろうと考えて遊びに夢中になっていたが、帰宅後に両親の強い勧めで、ニューメキシコ州立大学のピーター・フーデ生物学教授に連絡。フーデ教授は数年前、大学近くの採石場跡地で似たような化石を発見しており、ジュードくん一家は、フーデ教授の発掘作業を記録した番組の大ファンだったからだ。

 

 少年からの連絡を受けた教授は、すぐにこれがマストドンの骨だと確信。すぐにでも発掘作業に取りかかりたかったが、土地の所有者に化石を掘り起こす許可をもらうまで数カ月かかり、ようやく今年5月に実現。発掘にはジュードくんら家族も1週間ほど参加した。

 

 このとき出土した化石は、更新世時代のマストドンの下あごの骨と2本の牙で、あごの重さは約54キロ。頭蓋骨全体が見つかれば、推定1トンほどになるという。

 

 フーデ教授は「頭蓋骨は卵の殻のように繊細なので、全体が見つかることは非常に珍しい。まずは壊れないように周囲の堆積物を取り除き、骨を硬化剤で補強しながら作業を進めるので、化石の全容が明るみになるまで数年かかるでしょう」と述べて、「ジュードくんには大人になるまで発掘を見守ってもらいたいね」と、未来の考古学者候補に期待を寄せている。

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