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「ミロのヴィーナス」腕があったらどんな姿?3Dプリンターで義手作成

 冬季パラリンピック平昌大会が幕を閉じ、日本では村岡桃佳選手が5種目でメダルを獲得するなどの好成績をおさめたが、活躍するトップアスリートの姿に励まされた人も多いことだろう。ところかわってフランスでは、ミロのヴィーナスに義手をつけるというユニークな試みが行われた。

 

 このプロジェクトを主催したのは、身体に障害がある人たちを支援する国際的な組織「ハンディキャップ・インターナショナル」のフランス支部。

 

 世界には、戦争や事故などで手足を失った人々が約1億人存在することを広く知ってもらおうと、今月6日、ルーヴル美術館のミロのヴィーナスのレプリカをはじめ、パリ市内に設置されている複数の彫像作品に、3Dプリンターで作った義肢が取り付けられた。

 

 義肢は、あらかじめ石膏で作ったモデルを4〜5回調整したうえで、各部分の計測データを3Dプリンターに入力して作成した。古代ギリシアの美の女神アプロディーテだとされるこの像は、19世紀にミロス島で発見された当時から、両腕が失われていた。

 

  これまでにもさまざまな芸術家や科学者が欠けた部分を補おうと復元を試みているが、最新の3Dプリント技術で作られた左手にはリンゴを掲げている。これは三人の女神のうち、最も美しいのは誰かを選ばせるため、トロイアの王子パリスにゆだねた黄金のリンゴを意味している。

 

 ヴィーナスは、美術館の最寄りの地下鉄駅に設置され、多くの利用客の注目を集めたが、このほかにもチュイルリー庭園にあるローラン・オノレ・マルケストの「ディアネイラを誘拐するケンタウルスのネッソス」などの彫像が新たな腕を取り付けられたという。

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