歴史

巨大化する前のティラノサウルスのしっぽの化石 北海道で発見 謎解明へ

 北海道芦別(あしべつ)市で2016年、アマチュアの化石愛好者が8600万年以上前の白亜紀の地層から発見した化石が、巨大化する前のティラノサウルスのしっぽの骨であることが、北海道大学などの研究で明らかになった。

 

 私たちが知るティラノサウルスは全長10メートルを超える大型の肉食恐竜だが、もともとは小型の二足歩行をする獣脚類だ。巨大化したのは白亜紀の中ごろだと考えられてるが、その当時の化石は少なく、進化した経緯はよくわかっていない。

 

  北海道中西部の芦別市にある羽幌川支流周辺に分布する砂岩の地層で2016年、元小学校教師の小川英敏さんが9センチほどのしっぽの骨の化石を発見。北大総合博物館の小林快次准教授や三笠市立博物館などのグループが、CTスキャンなどをして骨密度や形状の調査を行なった結果、体長6メートルほどの中型のティラノサウルス類のものの可能性が高いことがわかった。

 

 化石が見つかった地層は、8630〜8980万年前の白亜紀中期の厚さ50センチ程度の砂岩層で、サメの仲間や二枚貝の化石がたくさん発見されている。国内では九州から東北までの4カ所の白亜紀後期の地層からティラノサウルス類の化石が見つかっているが、北海道では今回が初めて。

 

 しかも海底の堆積物からできた地層からは福島県に続いて今回が2例目の発見なので、研究グループは「この時代の海岸付近では、ティラノサウルスが南北に広がって生息していた可能性がある」と指摘し、今後新たな標本が見つかれば、巨大化の謎の解明に結びつくとして期待を寄せている。

 

 なおこの研究成果は、23日に東北大学で行われた日本古生物学会で発表された。

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