生物

カエルの腹から「SOS!」のみ込んだホタルが最後のお願い(動画)

  米フロリダ州で最近、ホタルを食ったカエルが光るようすが、スマートフォンのカメラでとらえられた。通常、ホタルは外敵に襲われると有毒物質を分泌することで知られることから、カエルが無傷でいられるのは珍しいという。

 

  この動画を撮影したのは、フロリダ州北西部タラハシーに住むビバリー・マッコード(Beverly McCord)さん。先月11日夕方、自宅の裏庭に面した窓の網戸に、へばり付いたカエルの胸部で光が一定のリズムで点滅するのに気づいて、急いでスマホを向けた。

 

  このカエルは、一般的なアメリカアマガエルで、ホタルをのみ込んでから、10〜15分間は点滅が続いたという。

 

 

  京都大学大学院の加藤博章教授らの研究によると、ホタルの発光現象は、「ルシフェリン」という発光の元になる物質と、「ルシフェラーゼ」という酵素タンパク質が反応することで発光体が生成される。

 

  マサチューセッツ州大学で生物の行動生態学を研究する専門家サラ・ルイス教授は「ホタルは特定のパターンで光を点滅させることで、仲間に警告信号を送っている」と指摘。北米に生息する大部分のホタルは、「ルシブファギン(lucibufagin)」という発光とは無関係の猛毒成分を分泌させることで知られており、過去の研究でホタルを食べたペットのトカゲは、舌を出して痙攣し、肌の色が黄褐色から黒く変化して2時間後に死んでしまったという報告もある。

 

  この有毒成分は、ジギタリスなどと同じ心臓の筋肉に作用する強心ステロイド。ルシブファギンの発見者であるコーネル大学のトーマス・アイズナー教授は100種類以上の昆虫を鳥のツグミに食べさせる実験を行ったところ、ツグミが食べようとしなかった昆虫のひとつがホタルだったことから、有毒成分を発見。ツグミ以外にもネズミや両生類、トカゲなどの動物がホタルを避けることから、生物の間ではホタル毒の危険性が認識されている可能性があるという。

 

  それではなぜこのカエルは平気なのか?撮影時間が短すぎた可能性もあるし、有毒物質の分泌量が少なすぎたのかもしれない。もしかしたら、ガマ毒のように、カエル自身が毒物への免疫抵抗が強いのかもしれないという。

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