感染症

新種「ブルセラ症」長野県で2例目 母子4人が感染 土着菌が存在か?

 国立感染症研究所によると、長野県に住む40代の女性と子供3人が新種の「ブルセラ症」に相次いで感染していたことが明らかになった。感染した動物の乳や乳製品を食べたり、動物と接触することなどで感染する人獣共通感染症で、ヒトからヒトへの感染は非常に珍しく、感染経路の特定が急がれる。

 

 女性は今年1月末から38℃の高熱が出て、かかりつけ医で貧血だと指摘され、解熱薬を処方された。その後も微熱は続き、2月下旬から再び高熱が出たので、長野県松本市の慈泉会相澤病院の救急外来を受診。

 

 原因を調べるため、血液を培養して遺伝子解析を行った結果、入院8日目にしてブルセラ症だと判明。抗菌薬の投与によって、合併症も発症せず、13日目で退院した。

 

 その後の聞き取り調査で、女性が発症する約1カ月前に、別の場所に暮らす長男や次男も発熱などの症状を訴えていた事実が判明。同居している長女を含め3人の血液検査を実施した結果、ブルセラ症に感染していた疑いが濃厚になった。

 

 長野県では昨年4月、海外渡航歴のない男性が腎機能の急激な悪化で佐久市の医療機関を受診し、新種のブルセラ症に感染していることが判明している。この男性から検出されたブルセラ菌は、今回の患者と、非常に近縁であることが確認されているが、女性と男性に面識はない。

 

 さらに、ブルセラ症は殺菌不十分な乳・肉製品を食べたり、ヤギや牛、ブタ、犬などの感染動物との接触が原因だとされるが、今回の女性は営業職のため、動物と日常的に接触する機会はないという。

 

 ただ長男と次男が暮らす家では、屋外でネコを飼っており、家族間で複数の感染者が相次いだことから、これまでは明らかにされていなかった土着の感染源が存在する可能性もあるとして、感染研が感染経路や宿主動物の解明を進めていく。

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