地震

津波の高さ30m!M8巨大地震を引き起こすプレートの境界 琉球海溝で発見!

 国内最大30メートルの巨大津波が襲った八重山地震をはじめとする、マグニチュード(M)8クラスの巨大地震を引き起こした琉球海溝で、陸側に沈み込んだフィリピン海プレートの境目を発見したと、琉球大学や名古屋大学などのグループが発表した。

 

 東日本大震災や南海トラフ地震に代表される海溝型地震は、陸地の下に沈み込む海側のプレートとの境目(固着域)が一気に破壊することで発生し、巨大津波を引き起こす仕組み。

 

 南海トラフの南端から台湾まで約1000キロにわたって連なる琉球海溝型(南西諸島海溝とも)は、琉球列島を載せている陸側のプレートの下にフィリピン海プレートが沈み込んでできた溝状の地形で、最深部は7500メートル以上に及ぶ。

 

 この海溝沿いでは、1771年の八重山地震や、1911年の喜界島地震など、約600年に一度の間隔でM8クラスの巨大地震が起きているが、陸上で起きる地殻変動観測をもとにしたプレート間の固着状況を調べることは、地理的に見て非常に困難だ。

 

 そこで、琉球大の中村衛(まもる)教授と、名古屋大・地震火山研究センターの田所敬一准教授らのグループは、沖縄本島から60キロ近く離れた南の海で、水深2300〜2900メートルの深海で起きる地殻変動を約10年間にわたって調査を実施。

 

 その結果、2カ所の地点では、プレートが沖縄本島に向かって動いていることが判明した。特に琉球海溝から55キロ離れた地点では年間6.3センチ、70キロ離れた方でも2.1センチ移動していた。

 

 この動きを、GPS衛星による地殻変動の観測結果と照らし合わせて分析したところ、この海域では少なくとも長さ130キロ、幅20〜30キロ(最大幅60センチ)にわたって、プレートの境界ががっちりくっついている固着域があることが明らかになった。

 

 プレートの境界部分が固着すると、沈み込む海側のプレートに引きずられて、陸側のプレートにひずみ(エネルギー)が蓄えられ、巨大地震につながるリスクが高まるとされる。

 

 最近の研究で、八重山地震から20年後の1791年にも沖縄本島の南方沖を震源とするM8クラスの海溝型地震が発生し、島南部の与那原(よなばる)町で高さ11メートルの津波が押し寄せた記録が発見されている。

 

 今回発見したプレートの固着域は、このときの津波を引き起こした領域と重なっていることから、将来的な海溝型地震と津波の発生の可能性に結びつくとして、研究グループは今後、琉球海溝全域の調査・観測を続け、固着域の広がりや、ひずみの蓄積状況を明らかにしていくとしている。

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